方位除けと八方除けの違い、スッキリ解説！

「方位除け」と「八方除け」、どちらも「厄」を避けるための言葉ですが、具体的に何が違うのでしょうか？実は、この二つには明確な違いがあります。この記事では、 方位除けと八方除けの違い を分かりやすく解説し、それぞれの意味や目的、そしてどちらを選べば良いのかまで、詳しく見ていきましょう。

方位除けと八方除け、それぞれの「除け」に注目！

まず、それぞれの言葉の成り立ちから理解を深めましょう。「方位除け」は、文字通り「特定の方位」から来る災いを避けるためのものです。これは、生まれた年や運勢によって、その年の「凶方位」とされる場所へ向かうことによって起こるとされる厄を避けることを目的としています。例えば、引越しや旅行、家を建てる際などに、凶方位を避けるための風習として古くから行われてきました。

一方、「八方除け」は、文字通り「八方」、つまりあらゆる方向から来る厄を総合的に払うことを意味します。これは、特定の凶方位だけでなく、生年月日や干支などからくる総合的な運勢の低下や、人生の転換期などに起こりうる災い全般を対象とします。そのため、特定の場所や時期に限定されず、より広範囲の厄払いを目的としています。

この二つの大きな違いは、 「対象となる厄の範囲」 にあります。方位除けは「特定の方位」という限定的な範囲ですが、八方除けは「あらゆる方向」という広範な範囲をカバーします。そのため、どちらか一方だけではなく、状況に応じて両方を意識することも大切です。

方位除け : 特定の凶方位から来る厄を避ける。
八方除け : あらゆる方向から来る厄を総合的に払う。

方位除けの具体的な考え方

方位除けは、主に「九星気学」などの占術に基づいて、その年の凶方位を特定し、その方位への移動や建築などを避けることで災いを未然に防ぐことを目的としています。たとえば、ある年の「北」が凶方位であれば、その北の方角への旅行や引っ越しは控える、という考え方です。

一般的に、以下のような場合に方位除けの考え方が重視されます。

引越し : 新しい住まいが凶方位にあたる場合。
建築・増改築 : 家を建てる、リフォームする際に、その場所や方位が凶方位にあたる場合。
旅行・出張 : 長期滞在や特に重要な用事で、凶方位へ向かう場合。

方角ごとの吉凶は年によって変わるため、毎年確認する必要があります。これは、日々の生活の中で、無意識のうちに凶方位へ向かうことを避けるための指針となります。

ケース	方位除けの考え方
引越し	凶方位への移動を避ける
建築	凶方位での建築を避ける

八方除けは、人生の節目にこそ

八方除けは、個人の運勢全体を整え、人生の様々な局面で起こりうる災難や不運を未然に防ぐためのものです。これは、特定の場所や方角だけでなく、年齢による「厄年」や、人生の大きな転換期（結婚、就職、転職、還暦など）において、総合的な開運や厄払いを願う際に用いられます。

「八方」とは、文字通り四方（東西南北）と四隅（北東、南東、南西、北西）の合計八つの方向を指し、これら全ての方向からの影響を考慮して厄を払うという意味合いが強いです。そのため、神社などで「八方除け」のご祈祷を受ける場合、特定の場所への参拝というよりは、より普遍的な厄除けを願うことが一般的です。

八方除けが特に重要視されるのは、以下のような場合です。

厄年 : 男性・女性ともに、人生の転換期とされる厄年にあたる場合。
大殺界 : 占術で運勢が低下するとされる期間（例：「〇〇年」など）。
人生の転換期 : 結婚、転職、起業、退職など、人生の大きな節目を迎える時。

八方除けは、前向きに人生を歩むための「お守り」のようなものであり、心の安定にも繋がります。

方位除けと八方除け、どちらを選ぶ？

では、具体的にどちらを選べば良いのでしょうか？これは、あなたがどのような状況にあり、何を最も避けたいのかによって異なります。 方位除けと八方除けの違い を理解した上で、ご自身の状況に合わせて判断することが重要です。

まず、引越しや家を建てるなど、特定の「場所」や「方角」が関わる場合は、方位除けの考え方を重視するのが良いでしょう。これは、住まいや生活の基盤に関わるため、慎重に検討したいところです。例えば、家族構成やライフスタイルに合わせて、新しい住まいの吉凶を調べることもあります。

一方、特定の場所や方角に依らない、人生全般の運勢の向上や、漠然とした不安を取り除きたい場合は、八方除けが適しています。厄年を迎えたり、人生の大きな節目に際して、心身ともに清め、新しいスタートを切りたいときに、八方除けのお参りやご祈祷を検討すると良いでしょう。

場所や方角が明確な場合 : 方位除けを優先。
人生全般の厄払い、運勢向上を願う場合 : 八方除けを優先。

最近では、神社によっては、方位除けと八方除けの両方の御利益があるとされる場合もあります。迷った場合は、お近くの神社に相談してみるのも良い方法です。

方位除けと八方除けの「実践方法」

方位除けと八方除けを実践する方法は、いくつかあります。どちらも、形式にとらわれすぎず、心を込めて行うことが大切です。

方位除けの場合は、まずご自身の年齢や生まれた年を確認し、その年の凶方位を調べます。これは、インターネットや書籍などで簡単に調べることができます。凶方位への移動を避けることが基本ですが、どうしても避けられない場合は、以下のような対策が考えられます。

間接的な移動 : 凶方位を迂回して移動する。
お守りの携帯 : 凶方位除けのお守りを身につける。
方違え（かたたがえ） : 一度別の吉方位へ行き、そこから目的地へ向かう。

八方除けの場合は、特定の神社へ参拝し、ご祈祷を受けるのが一般的です。特に有名なのは、神奈川県の寒川神社ですが、全国各地の神社で八方除けの御祈祷を受けることができます。参拝の際には、感謝の気持ちを伝え、今後の無事を祈願しましょう。

実践方法	詳細
方位除け	凶方位の確認、回避、お守り、方違え
八方除け	神社参拝、ご祈祷

また、どちらの場合も、日頃から身の回りを清潔に保ち、感謝の気持ちを忘れないといった、日々の心がけも大切です。

まとめ：賢く厄を払い、良い運気を呼び込もう！